【もの忘れだけじゃない!認知症ってどんな病気?】
- 2023年9月7日
- 認知症
【もの忘れだけじゃない!認知症ってどんな病気?】
タイプ別の症状を知って早期発見!早期介入!
あれ?おかしいなと思ったら早めに相談を。
〜レビー小体型認知症編〜
2025年には約700万人、そして65歳以上の5人に1人が認知症患者になると言われており、誰もがなり得る身近な病気となりました。皆さんは「認知症」とはどんな病気だと思いますか?「認知症」=「もの忘れ」と思っている人が多いのではないでしょうか?認知症にはタイプがあり、それぞれ違った症状が見られもの忘れがあまり目立たないタイプの認知症もあります。
今日は「4大認知症」のうちの「レビー小体型認知症」についてのお話です。
「4大認知症」とは…
・アルツハイマー型認知症
・脳血管性認知症
・レビー小体型認知症
・前頭側頭型認知症
この4つの認知症のことを言います。
認知症といえば「アルツハイマー型認知症」の知名度が高いですが、このレビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症についで多いと言われています。男女比では男性の方が多く、年齢は65歳以下の比較的若い年齢での発症もあります。
レビー小体型認知症は、レビー小体という構造物が神経細胞に溜まって認知症などの様々な症状を示す病気です。初期の頃には記憶障害が目立たない場合が多く、注意・遂行機能・視空間認知の著名な障害が見られます。
注意障害
注意力が散漫になったり、すぐに気が散ってしまったり、1つのことに集中できなくなることが多くなります。
遂行機能障害
計画を立てて物事を実行することができなくなることを言います。仕事や家事などの段取りがわからなくなってしまったり、できなくなってしまいます。
視空間認知障害
視力の問題はないにも関わらず、図形を真似して描けなくなったり手指の形の真似ができなくなったり、車をバックで駐車できなくなったりします。
その他、レビー小体型認知症の特徴的な症状として…
・実際に見えているかのような具体的な、繰り返される「幻視」
・夜寝ている時に大きな声で叫んだり、体を動かしたりする「レム睡眠行動異常」
・動作がゆっくりになったり、手足が震える、筋肉がこわばる、体のバランスが取りにくくなる、歩行が小刻みになる、一歩が出にくいといった「パーキンソン症状」(パーキンソン病と同じような症状が出る)
・「繰り返す転倒や失神」
・便秘や尿失禁、起立性低血圧などの「高度の自律神経調節障害」
・ぼーっとしていて反応が鈍い時と、受け答えや判断がスムースにできる状態を周期的に繰り返す「認知機能の変動」
などがあります。
レビー小体型認知症の治療については、一部の抗認知症薬の保険適応があります。(抗認知症薬は症状の進行を遅らせるものであり、治癒させるものではありません。)また、その患者さんの状態・症状に合わせて必要な投薬を行います。
認知症=もの忘れと思っていると、気づかないこともあるかもしれません。特にレビー小体型認知症の特徴的な症状の1つ「レム睡眠行動障害」は本人では気づくことができないため、ご家族からの情報が診断のきっかけになることもあります。あれ?おかしいなと、小さなことでも気になることがあればぜひ当院へお気軽にご相談下さい。
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