【軽い頭痛でも要注意(椎骨動脈解離)】|鎌倉脳神経MRIクリニック|鎌倉の脳神経外科・MRI検査・頭痛外来

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医療コラム

【軽い頭痛でも要注意(椎骨動脈解離)】|鎌倉脳神経MRIクリニック|鎌倉の脳神経外科・MRI検査・頭痛外来

【軽い頭痛でも要注意(椎骨動脈解離)】

頭痛の怖い原因の一つに椎骨動脈解離があります。

今回は、この椎骨動脈解離について説明します。

 

最近では千鳥のノブさん、ダイアンのユースケさんが椎骨動脈解離のため休養したとニュースで見た方も多いのではないでしょうか。

 

脳動脈の壁は内側から内膜・中膜・外膜に分かれています。

脳動脈解離は、この内膜が傷つき、中膜部分に血液が流入し血管が避けてしまう状態です。

この脳動脈解離は、頚椎から脳幹に至る椎骨動脈で多く(80-90%)、その場合、多くは首すじから後頭部にかけての痛みを感じます。

頭痛の強さは、肩こり頭痛や寝違えた痛みだと思うような軽度のものから、耐え難い痛みまで様々です。

そのため、病院を受診せず、椎骨動脈解離を発症したことに気づいていない方も多くいると言われています。

図のAのように、解離が一部に限局し頭痛のみで発症した場合でも、解離部が拡大することがあります。その結果、Bのように外膜が破綻するとくも膜下出血となってしまうので、血圧の厳重なコントロールや短期間での画像追跡が必要です。出血は発症早期に多いので、入院・安静が必要となります。くも膜下出血を発症した場合は手術が必要となります。

Cのように、分岐する血管が詰まってしまったり、解離した椎骨動脈自体が閉塞し脳梗塞を発症することもあります。頭痛に手足の動かしづらさや呂律不良などが合併した場合も注意が必要です。

 

ただし、椎骨動脈解離が必ず手術が必要となるわけではありません。

自然修復することもあるため、出血や梗塞がなく、発症後の画像追跡で離部の拡大傾向がなければ基本的には血圧コントロールによる経過観察となります。

 

このように、椎骨動脈解離はくも膜下出血も脳梗塞も発症する可能性があります。

発症した時の頭痛の程度も様々なので、頭痛を感じたら放置せずMRI検査を受けることをお勧めします。

 

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